流れに委ねること(ポポちゃん・10)

ご無沙汰しております。

あっという間に12月ですね。
今年は年女だったわたし。
本当にいろんな事を体験した1年でした。

2月にパートナーのツカちゃんが1ヶ月タイに行き。
3月にコミュニティスペースの「こんぺいとう」のオープンがあり。
4月からはマタニティライフが始まり
10月30日、無事に自宅で次男を出産しました◎

特に10月は本当にいろんな事があり、
思い返しても今年で一番ギュッと詰まった1ヶ月でした。
お産から1ヶ月過ぎてお宮参りも終り、
わたしの体調も良いのでブログを再開しようと思います。

「10月は今年で一番ギュッと詰まっていた」というのは
もちろんお産があったこともありますが、
とても不思議な時間の流れを体感したのです。

複数のストーリーが同時進行している!と実感しました。
例えて言うのなら、無数にあるテレビチャンネルを
同時に複数観ている感覚です。

普段はひとつのチャンネルを選んで
その番組を楽しんでいますよね?
でも、スクリーンには映し出されないけれど
選んでいない他の番組もちゃんと存在しています。

自分が選んだチャンネルの裏番組というのは
これまた無数に存在している訳です。

10月は、まさにこの無数にあるチャンネルを
同時進行で複数体験している感じでした。
そのくらい、密度の高い体験ばかりで
時間の流れさえ今までの概念を壊すほどでした。

ちょっと、具体的にお話しますね。

血糖値検査もクリアして、わたしもポポちゃんも調子が良かったので
10月は出産前のひと仕事〜!という感じで、
アレコレとやっておきたいことに取り組んでいました。
絵の制作や、参加したいイベントやら。
子どもたちの行事もあって、カレンダーには予定がたくさん書かれていました。

それを「今のうちに・・・」という気持ちでやっていたんですね。
そんな感じで始まった10月。
前半は結構アクティブに動きまわっていました。

そして病院での最後の検査となるGBS検査を受けに市内の病院へ。
このGBS検査をクリアすることが、自宅出産への最後の壁だと思っていました。
(細菌の検査で、陽性がでると病院での出産になります。)

・・・そう、思っていたんですね。
妊婦健診も受けて、あとは1週間後の検査結果を待つのみ。
わたし自身は体調も良いし、順調〜順調〜!と思っていましたが、
先生からの言葉は意外なものでした。

「胎児の体重が2500㌘を満たないと自宅では無理です。
子宮口が1センチ開き始めてるから、来週また検査しましょう。
それまでに陣痛が始まったら、病院でのお産になります。」

そう、早産の可能性があったのです。

この時、ポポちゃんは2200㌘程でした。
助産師の村上さんも一緒に病院へ来てくれていて、
今後の過ごし方のアドバイスをくれました。

ウサコは予定日の2週間前に出産。
エイトは予定日の3週間前に出産。

2人とも2500㌘は超えていたけれど、
予定日よりかなり早くその日を選んでいるんですね。
だからポポちゃんも早まる可能性は十分にある訳です。

「何が何でも、自宅出産!」と執着していた訳ではないのですが、
病院でのお産になるならば、せめて自宅近くの病院であって欲しい。
村上さんがが提携している病院は熊本市内にあり、
車で片道1時間はかかるのです。

その移動やら、5日間の入院を考えても
市内の病院は不便だなぁ〜と考えていたので、
やはり「できれば自宅で」という思いが強くなりました。

「胎児の体重で自宅出産の許可がでない可能性がある」

すっかりその事に油断をしていたわたし。
体調が良いのをいいことに、アクティブに動いていた最近。

同席してくれた村上さんからのアドバイスは・・・

「とにかく来週までお産にならないように、
この1週間は「何もしない」で過ごすこと。
重い物を持ったり、買い物や動きまわったりしないで、
ただただ「秋だなぁ〜」ってぼんやり季節を感じてリラックスすること。」

「何もしないで、ぼ~っと季節の移り変わりを感じて過ごす」というのは、
きっと村上さんが分かりやすく極端な表現で言ってくれたのかもしれませんが、
当のわたしは、その言葉をそのまま受け取って(笑)
本当に(本当に!)何もしないで1週間を過ごしました。

車の運転はもってのほか、ほとんど外に出ませんでした。
子どもたちの送り迎えも
日々の買い出しも
洗濯物を乾燥機に行くのも
すべてツカちゃんがやってくれていました。

わたしはひたすら、のんびりと家で過ごすのみ。
ウクレレを弾いたり
絵を描いたり
本を読んだり
音楽聴きながら寝転んだり

お陰様で気になっていたお腹の張りも減ってきて
ポポちゃんとの会話の穏やかになっていました。

超安静ライフに入った始めは
こんなに何もしなくて良いのだろうか?
・・・と気を使ったり、申し訳なく感じたりしたのですが
中途半端にのんびりするのは
周りに返って申し訳ないなぁーと思い
本当に(本当に!!)何もしませんでした。

そしたら心の底から周りへの感謝が溢れてきて
ツカちゃんの顔を思い浮かべるだけで涙がでそうなほど。

わたしが何かをしていようが、何もしてなくとも
同じだけ周りの存在に助けられてるなぁ…と感じます。
何もしなくなって初めてそれをクリアに観ることが出来ました。

周りの沢山の人たちや
目に見えない存在たちに
わたしたちはどれだけサポートされていることか。

当たり前が当たり前でないということ。

それを溢れるように感じた1週間でした。

1週間後の妊婦健診。
GBS検査はクリアしたものの
ポポちゃんの体重は2300㌘。
また1週間後に検診することに。

「まだお腹の中に居てね。」
「ポポちゃんが居心地が良いようにするからね。」
こんな風にして1日1日を
ポポちゃんと話しながら過ごした訳です。

でも何処かで
もし病院でのお産になったとしても
それはポポちゃんが選んだことだから構わない。

・・・そんな気持ちもありました。

わたしに出来ることは全力でやるけれど
結果はもう委ねる感覚でした。

そして、その1週間後。

ポポちゃんの体重は2430㌘。
この結果に担当の先生はまだ首をかしげていて
「明日のお産になったら病院。
それ以降だったら自宅でお産。」
という結論をだしました。

外出せずの超安静ライフを送り
無事に自宅出産の許可が出る日を迎えられました。

この何もしない2週間。
ツカちゃんや周りへの感謝が溢れる体験と共に
もうひとつ、大切な体験がありました。

ずっと家にいた間。
わたしは昼間はほとんど絵を描いていました。

それは10月末に締め切りがある絵本のコンペで
9月末に描くことを決めたコンペでした。

15枚カラーでの描きおろし。

いつお産になるか分からない制作期間。
10月前半は「お産が始まる前に!」と少し焦っていたんですね。
夜中に作業をすることもあり、お腹が張ることもしばしあり。

そんな状態だったので、当然ストップがかかったんでしょうね。
病院での「胎児の体重が満たない」という現実が
わたしの暴走(?)を緩めてくれたと感じています。

超安静ライフの間は、焦る気持ちではなく
「描かせてもらっている」という気持ちで絵を描いていました。
お産が早まらないように過ごしていた毎日は
1日1日を、まるで絵本ページをめくるような感覚でした。

ページをめくるまでは先の展開が分からないように
明日がどうなっているかは明日にならなければ分からない。

完全に流れを委ねて
ただわたしは、そこに居る。

絵を描く毎日は
「描かせてもらっている」ということを
毎瞬感じながらの制作でした。

15年クレヨン画を描いていますが
この体感は初めてでした。

そして描いているのは「わたし」ではない・・・。
それを有り有りと感じていました。

「わたし」という体を使って何者かが表現している。
どうぞ、わたしを道具としてお使いください・・・。
そんなことを感じながらの制作でした。

今振り返っても、この短期間で
どうやって15枚の絵を描き終えたのか不思議でなりません。

はじめに言っていたように
10月はアレコレと予定をいれていたんですね。

自分の予定や、子どもたちの予定。
それが常に頭の中に入っていて
どうにか全てやり終えてからお産を・・・!
と、自分で舵を取ろうとしていたわたし。

それが「絶対安静」という状態になった時に
流れに任せよう・・・と手放せたのです。

手放した途端(超安静ライフに入った途端)
時間の密度が増して、カレンダーに書き込んだ
ほぼ全てが完璧に進んでいました。

ツカちゃんが関わっていたマルシェも
ウサコのバレエの発表会も
エイトの遠足のお弁当作りも

気づいたら全て完璧な状態で迎えていました。

その頃には、わたしには決定権はなく
流れにお任せ〜!という状態に完全にあったので
絵本コンペに作品を郵送した後
やるべき事が向こうからやってくる感じでした。

そしてその仕事は今までにないほどの密度で遂行されて
1日でやり終えてゆきました。

「◯◯をやりたい」というのでは無く
「◯◯をやりなさい」という事なんだなぁ・・・
というように、やるべきことを与えられる感じです。

その流れに逆らわずに取り組むと
信じられない程にスムーズに進み
体力的にも無理をすることなく
本当に楽に事が進んでゆきました。

わたしたちは普段、何かひとつを選ぶと
それに執着したり集中し過ぎて
同時に進行しているチャンネルの存在を
すっかり忘れてしまうのかもしれません。

「流れに任せる」という言葉をよく耳にしますが
完全に委ねると時間の密度が増すのを体感しました。

どれかひとつのチャンネルを選ぶのではなく
同時に複数のチャンネルを選ぶことが出来る。

完全に全てを委ね
流れを信頼して
些細なことにも感謝ができる。

とても大きな力を感じますね。

わたしはポポちゃんがお腹にいたので
ポポちゃんの意図のように常に感じていました。

ポポちゃんが絵を描かせてくれている。
ポポちゃんがウサコのバレエの発表会を見せてくれている。
ポポちゃんがマルシェに参加させてくれている。
ポポちゃんがエイトのお弁当を作らせてくれている。

本当にそんな感じの10月でした。

そして、エイトの遠足のお弁当を作り終えた朝。

その日を選んでポポちゃんは産まれてきてくれました☆

出産の話は、また改めて記しますね。
これまた完璧な日を選んでくれました。

長文、お付き合いありがとうございます☆